ドキュメント
概要
イー・モバイルの Windows Mobile 端末「EM・ONE」は、残念ながら Mac 向け USB モデムドライバーが提供されていません。しかし、Bluetooth 接続では帯域が 400KB ほどに制限されてしまい、HSDPA の理論値である 3.6Mbps を使い切ることができません。
EM・ONE USB Driver for Mac OS X は、Mac OS X 向け EM・ONE 用 USB モデムドライバーです。これをインストールすれば、Windows 同等に、Mac OS X から HSDPA の帯域を堪能したモバイル通信が行えます。
本ソフトウェアは、Kyopon USB Driver および W-ZERO3 Modem Driver と同様に、Apple がオープンソースで公開している CDC ドライバーを改造して作成したものです。
注意 このソフトウェアは、有志が開発した非公式なソフトウェアであり、イー・モバイル株式会社およびシャープ株式会社とは一切関係ありません。ソフトウェアに関する問い合わせをこの2社に行わないようお願いします。
動作環境
- Mac OS X 10.4 以降 (Universal Binary)
- 上記 OS が動作している Macintosh (PowerPC, Intel)
- EM・ONE (S01SH)
インストール手順
- 配布ファイル (dmg ファイル) を開くと、イメージファイルがデスクトップにマウントされます。
- その中にある「EM-ONE_Modem_Driver.pkg」を開くとインストールが開始されます。途中で管理者パスワードが聞かれます。インストール後 Mac の再起動が必要です。
- EM・ONE で、スタート→設定→接続→USB 接続、と開き「モデムとして使用する」に変更してください。デフォルトの「PC と同期する (ActiveSync)」ではダイヤルアップできません。
- EM・ONE を Mac に接続し、ネットワーク環境設定 (または、システム環境設定の「ネットワーク」) を開きます。すると、「EM-ONE」というポートが検出されるはずです。
- EM-ONE ポートを以下のように編集します。
- PPP
-
- サービスプロバイダ: (任意の英数字)
- アカウント名: em (空白でも可)
- パスワード: em (空白でも可)
- 電話番号: *99***1#
- 代替番号: (空白)
PPP オプションの「PPP エコーパケットを送信」はデフォルトではオフになっているはずなので、そのままにしておきます。 - モデム
- モデムの CCL ファイルは「IO-DATA USB-CFADP」を選択してください。今のところ、EM・ONE 用 CCL ファイルは準備していません。
- これで準備ができました。PPP タブの「今すぐダイヤル…」を押して接続してみてください。
削除手順
- EM・ONE を Mac から外します。
- ネットワーク環境設定で「EM・ONE」ポートを削除します。
- Finder で、/システム/ライブラリ/Extensions/EM-ONEModemDriver.kext を削除します。このとき管理者パスワードが聞かれますので入力します。または、ターミナルで
sudo rm -rf /System/Library/Extensions/EM-ONEModemDriver.kext
というコマンドを実行してもかまいません (この場合も管理者パスワードが必要です)。 - Mac を再起動します。
ライセンスと再配布条件
このソフトウェアは、元となったソフトウェアのライセンスと同じく Apple Public Source License Version 2.0 (APSL 2.0) を適用したフリーソフトウェアです。ソフトウェアの改造や再配布は、APSL 2.0 の条件に従う限り、自由に行なっていただいて構いません。
謝辞
このソフトウェアは、Kyopon USB Driver および W-ZERO3 Modem Driver を元に作成しております。これらのソフトウェアの作者および協力者のみなさんには、深く感謝いたします。
W-ZERO3 Modem Driver は「Kyopon USB Driver のソースをちょこっといじるだけで作ることができた」ものであり、「同様にすれば EM・ONE 用モデムドライバーも作ることができるのでは」と思わせるきっかけとなっています。
そして、その元となっている Kyopon USB Driver は、多くの人の協力によって高い完成度を持ったソフトウェアとなっています。これがなければ、EM-ONE USB Driver for Mac OS X も生まれなかったことでしょう。